| 基準 | 分角 (arcmin) | 秒角 (arcsec) |
|---|---|---|
| A right angle | 5400 arcmin | 324000 arcsec |
| A half turn | 10800 arcmin | 648000 arcsec |
| A full turn | 21600 arcmin | 1296000 arcsec |
| Earth's axial tilt | 1406.4 arcmin | 84384 arcsec |
分は、1 度の 60 分の 1 にあたる平面角の単位です。記号は arcmin、または数字のあとに付ける単一のプライムで、角度分とも呼ばれます。1 周には 21600 分が含まれます。
海里の長さが今の値になっているのは、この単位のためです。地表の子午線に沿って測った 1 分は、ほぼちょうど 1 海里にあたるので、海図から緯度を読み取った航海士は、計算なしにそのまま距離へ読み替えられます。地球は完全な球ではないため、この関係は厳密ではありませんが、現代の 1852 メートルという海里は、平均値に近くなるように選ばれました。
人の視覚が見分けられる細かさはおよそ 1 分であり、これは視力検査の基準に対応します。標準の視力にあたる行のもっとも小さい文字は、全体で 5 分を張り、線の 1 本ずつの幅が 1 分にあたります。この限界は網膜の視細胞の間隔と、瞳孔による回折の限界から生じており、両者はよく一致しています。
ライフルの射手は精度にこの単位を使います。1 分の集弾は 100 ヤードでおよそ 1.047 インチに広がり、ふつうは 1 インチに丸められます。天文学では見かけの大きさに用います。月も太陽もおよそ 30 分を張っており、皆既日食が起こりうるのはそのためです。
天文 は これ を、望遠鏡 の 前 に 達し うる 限界 として用いました。ティコ・ブラーエ は 1580 年代 に 大きな 目盛り 付き の 四分儀 で 星 の 位置 を およそ 一 分角 の 精度 で測り、その 正確 さ こそ が、火星 の 軌道 が 円 ではなく 楕円 である こと を ケプラー に示させました。この単位は 空 を つかむ 便利 な 手がかり も与えます。太陽 と 月 は どちら も およそ 30 分角 を張るので、半 度 が その 円 の 幅 です。腕 を伸ばして かざした 手 は 数 度 を覆います。空 の 角 を 月 の 幅 に照らして 見積もる こと は、どの 器具 より 古い 習わし です。
1 分は、1 度の 60 分の 1、60 秒、およそ 0.000290888 ラジアンに等しくなります。
秒は、1 分の 60 分の 1、すなわち 1 度の 3600 分の 1 にあたる平面角の単位です。記号は arcsec、または数字のあとに付ける二重のプライムで、角度秒とも呼ばれます。1 周には 1296000 秒が含まれます。
位置天文学における実務の単位です。恒星の位置、固有運動、惑星の見かけの直径はいずれも秒で示され、地上の最良の望遠鏡は大気の揺らぎに縛られて、条件のよい夜でも分解能はおよそ 0.5 秒にとどまります。宇宙望遠鏡はこの制約を免れており、ハッブル宇宙望遠鏡は 20 分の 1 秒ほどの細部を分解します。
天文学的な距離の標準単位であるパーセクは、この単位から直接に定義されます。1 パーセク離れた恒星は、地球が軌道の一方の側からもう一方へ移るあいだに、ちょうど 1 秒の年周視差を示します。名称は視差と秒を縮めたものです。それほど近い恒星は存在しないため、測定されるすべての恒星視差は 1 秒より小さく、探査機ガイアはその一部を 100 万分の数秒の精度で測っています。
地球上では、緯度 1 秒はおよそ 31 メートルにあたります。だからこそ、度と分と秒で書いた座標で建物を特定するには、秒の小数部が必要になります。測量機器や望遠鏡の架台は、抱えている誤差の秒数で仕様が示され、精密光学は角度の公差にこの単位を用います。
地上 の 望遠鏡 の 実際 の 限界 を決めるのは 大気 です。空気 の 乱れ は 星 を ふつう 一 秒角 ほど の 幅 の にじみ に広げます。天文 の 人 は これ を シーイング と呼びます。もっとも すぐれた 山 の 観測 地 でも、よい 夜 に その 数 分 の 一 に達する 程度 です。これ を破るには、空気 の 上 に出るか、変形 できる 鏡 で その 場 で 補正 する ほか ありません。宇宙 の 望遠鏡 と 今日 の 位置 天文 は、秒角 を はるか に下回って働きます。ガイア の 探査 機 は 星 の 位置 を 数十 マイクロ 秒角 で測ります。これは 月 に置いた 硬貨 が張る 角 であり、大陸 に またがる 電波 の 干渉 計 は さらに 上 を行きます。
1 秒は、1 分の 60 分の 1、1 度の 3600 分の 1、およそ 100 万分の 4.84814 ラジアンに等しくなります。