| 基準 | メガジュール (MJ) | マイクロジュール (µJ) |
|---|---|---|
| One food calorie (kcal) | 0.004184 MJ | 4.184 × 109 µJ |
| An AA alkaline battery | 0.01 MJ | 1 × 1010 µJ |
| Daily adult food intake | 8.368 MJ | 8.368 × 1012 µJ |
| One unit on an electricity bill | 3.6 MJ | 3.6 × 1012 µJ |
| A lightning strike | 1000 MJ | 1 × 1015 µJ |
メガジュールは、100 万 ジュール にあたるエネルギーの単位です。記号は MJ です。エネルギーが実験室のなかの量であることをやめ、目に見える物理的な帰結をもつものに変わる、その尺度にあたります。
いちばん分かりやすい手がかりは走っている車です。1500 キログラム の乗用車が時速 100 キロメートル で走ると、およそ 0.58 メガジュール の運動エネルギーをもちます。衝突すれば、そのすべてがどこかへ行かなければなりません。衝撃を吸収する構造はまさにこの数値をめぐって設計されており、車両の安全基準に書き込まれているのが速度ではなく衝突エネルギーであるのはそのためです。
爆薬もここで格付けされます。ダイナマイト 1 本はおよそ 1 メガジュール、TNT 1 キログラム はおよそ 4.2 メガジュール を解き放ちます。TNT 換算は測定値ではなく定義された値なので、メガジュール は化学爆薬とそれ以外のエネルギー解放とのあいだに橋を架け、隕石の衝突や産業事故を、解体用の装薬と同じ尺度で語れるようにします。
人が 1 日に取り入れるエネルギーはおよそ 10 メガジュール で、これは 2400 キロカロリー を反対側から見た同じ数値です。肉体労働も同じ程度です。安静時の代謝を上回る手仕事の 1 日は数 メガジュール、自転車の長い 1 区間ならおそらく 15 メガジュール ほどを費やします。
燃料の質量あたりのエネルギー密度も、この尺度にあります。ガソリン は 1 キログラム あたりおよそ 46 メガジュール、木材はおよそ 16、現代の リチウム 電池はおよそ 0.9 です。この最後の比較、すなわち 50 倍という差こそが、電気自動車が実現しているのに電気飛行機がなお難しい理由を、たったひとつの数値で説明します。
産業と軍事の装置は、蓄えたエネルギーと放出したエネルギーにこの単位を使います。レールガン や電磁投射装置の性能は砲口での メガジュール で示され、はずみ車による蓄電も メガジュール、核融合実験で大型の コンデンサー 群が放出するエネルギーも同様です。
蓄える 技術 を この単位で比べる こと は ためになります。隔たり が とても 大きい からです。ガソリン 1 キログラム は およそ 46 メガジュール、乾いた 木 1 キログラム は およそ 16、リチウム イオン の 電池 1 キログラム は わずか およそ 0.9 で、燃料 の 五十 分 の 一 ほど しか ありません。この 一つ の 比 が、電気 による 飛行 の 技術 上 の 難しさ の 大半 と、電気 自動車 の 重さ の 多く を説きます。逆 に、ウラン 235 を 1 キログラム 完全 に 分裂 させれば およそ 八千万 メガジュール が出て、物質 1 キログラム を まるごと エネルギー に変えれば 九百億 になります。この単位は、接頭 語 を 数 回 変えるだけ で その 全 域 を覆います。
1 メガジュール は、100 万 ジュール、およそ 0.278 キロワット時、およそ 239 キロカロリー に等しくなります。
マイクロジュール は、1 ジュール の 100 万分の 1、すなわち 0.000001 ジュール にあたるエネルギーの単位です。記号は µJ です。小さな生き物の尺度であり、短い レーザー パルス の尺度であり、センサー が目覚めるときに使う電気の尺度でもあります。道具を使わない人がそれと気づける出来事を、なお言い表せるいちばん小さなエネルギー単位です。
ここは昆虫の住まいです。0.5 ミリグラム の ノミ が 20 センチメートル 跳ぶのに使うのは およそ 1 マイクロジュール、水平に飛ぶ 蚊 が持つのはその 4 分の 1 ほどです。1 グラム を 0.1 ミリメートル 持ち上げる仕事も同じです。こうした量があってこそ、この単位は肌で分かるものになります。原理として見えないのではなく、毎秒何百万回も繰り返されないかぎり意味を持たないほど小さいだけなのです。
着火に関わる安全は、この範囲で書かれます。そして数値が機器の作り方を決めます。水素と空気の混合気に火をつける最小のエネルギーは およそ 17 マイクロジュール、大半の炭化水素の蒸気では数百 マイクロジュール です。製油所、穀物倉庫、鉱山向けの本質安全防爆機器は、どんな故障が起きても混合気の必要量を超えて放出しないことを示して認証されます。だからこそ危険場所向けの回路は、ボルト ではなく マイクロジュール で検証されるのです。
パルス 光を使う機器は、ほぼ例外なく マイクロジュール で仕様が書かれます。車載の ライダー は数 マイクロジュール の パルス を毎秒何千回も撃ち、レーザー 刻印装置は数十から数百を使い、微細加工向けの フェムト秒 増幅器はこの範囲の上端に位置します。ビーム が何を切り、何を写し、どこまで安全に照らせるかを決めるのは 1 パルス あたりのエネルギーであり、平均出力だけではその問いに答えられません。
低消費電力の電子回路も同じ言葉で予算を組みます。無線識別の受動 タグ は読み取り機の電磁場から数 マイクロジュール を得て、そのなかでやり取りをすべて終えなければなりません。近距離無線の告知 1 回は数十 マイクロジュール、水晶時計の機構は毎秒およそ 1 マイクロジュール、目覚めて測ってまた眠る温度 センサー なら 10 マイクロジュール 未満で済むこともあります。こうした機器の電池寿命は、マイクロジュール で行う算数です。
その上では ミリジュール が引き継ぎ、効果は機械的になります。手に感じる火花、耳に聞こえる音、落ちる小さな物です。その下では ナノジュール が引き継ぎ、効果は光学的、電子的になります。マイクロジュール はそのあいだの狭い帯を占めており、だからこそ、ほかに何ひとつ共有しない多くの分野が同じ 接頭語 に行き着くのです。
1 マイクロジュール は、0.000001 ジュール、およそ 6.24 × 10¹² 電子ボルト、およそ 2.78 × 10⁻¹⁰ ワット時 に等しくなります。