| ミリパスカル (mPa) | キロポンド毎平方インチ (ksi) |
|---|---|
| 1 ミリパスカル | 1.45037743897 × 10-10 ksi |
| 2 ミリパスカル | 2.90075487795 × 10-10 ksi |
| 3 ミリパスカル | 4.35113231692 × 10-10 ksi |
| 4 ミリパスカル | 5.80150975589 × 10-10 ksi |
| 5 ミリパスカル | 7.25188719486 × 10-10 ksi |
| 10 ミリパスカル | 0.00000000145037743897 ksi |
| 20 ミリパスカル | 0.00000000290075487795 ksi |
| 25 ミリパスカル | 0.00000000362594359743 ksi |
| 50 ミリパスカル | 0.00000000725188719486 ksi |
| 100 ミリパスカル | 0.0000000145037743897 ksi |
| 基準 | ミリパスカル (mPa) | キロポンド毎平方インチ (ksi) |
|---|---|---|
| Atmospheric pressure at sea level | 101325000 mPa | 0.0146959 ksi |
| Healthy blood pressure (120 mmHg) | 16000000 mPa | 0.0023206 ksi |
| A car tyre | 220000000 mPa | 0.0319083 ksi |
| A racing bicycle tyre | 600000000 mPa | 0.0870226 ksi |
ミリパスカル は、パスカル の 1000 分の 1 にあたる圧力の単位です。記号は mPa です。パスカル じたいがすでにたいへん小さな単位で、机のうえに置かれた 1 枚の紙の圧力にあたります。ですからその 1000 分の 1 は、人が出あうほとんどどの圧力よりも小さいのです。それでも生き残っているのは、ふたつの分野がほんとうにその大きさで働いているからです。音響学と 粘度 です。
音は圧力の波であり、そこにあらわれる圧力はごく小さなものです。1 メートル 先のふつうの会話は、およそ 20 ミリパスカル の音圧を運びます。ささやきは 2 に近く、聴こえの 閾値、すなわち健康な若い耳がとらえられるもっとも小さな音は 0.02 ミリパスカル、つまり 20 マイクロパスカル です。大音量の ロック の演奏会は数 パスカル に達します。人の聴覚の使える範囲は、こうして ミリパスカル の 100 分の 1 から、その数千倍までのあいだに収まります。
だからこそ音は、圧力の単位ではなく デシベル で表されます。100 万倍にわたる範囲は、そのままの数では扱いにくいので、音響学は対数をとり、それを聴こえの 閾値 に錨のように留めます。しかし デシベル はけっして圧力の単位ではありません。どの デシベル の数値の裏にも パスカル か ミリパスカル の圧力があり、計器の校正はその実際の単位で行われます。
ふたつめの使いみちはもっと妙です。そもそも圧力ではないからです。粘度 は パスカル 秒 で測られ、人が気にかけるほとんどの液体は ミリパスカル 秒 の範囲に落ちます。室温の水は、実用上ちょうど 1 mPa·s です。それはたまたま 古い CGS 系 の 1 センチポアズ に等しく、そのため SI へ移っても 粘度 の表は数値がそのままでした。ミリパスカル だけでは根づかなかったところに、ミリパスカル 秒 が根づいたのはこのためです。
この物差しを手にすると、数値が読めるようになります。ガソリン は およそ 0.6 mPa·s、オリーブ 油 は 80、蜂蜜 は数千、グリセリン は 1400 ほどです。血漿 は およそ 1.3、全血 は 4 に近く、血の流れが水の流れより見積もりにくい理由のひとつがここにあります。
圧力そのものとしては、音響学の外では、ミリパスカル は真空の仕事や、実験室のもっとも穏やかな測定にあらわれます。ゆるやかな気体の流れを押す圧力の差や、強く引ききった容器に残る圧力です。そこでの隣の単位は、下が マイクロパスカル、上が パスカル です。
1 ミリパスカル は、0.001 パスカル、1000 マイクロパスカル、0.00001 ミリバール、あるいは およそ 0.000000145 ポンド 毎 平方 インチ に等しくなります。
1 平方 インチ あたりの キロポンド は、1000 ポンド 毎 平方 インチ、すなわち 6.895 メガパスカル にあたる圧力の単位です。記号は ksi です。日常で使う圧力の単位ではなく応力の単位であり、アメリカ の工学が構造材料の強さを示すときのやり方です。
構造用鋼はこの単位で指定されます。長く A36 と呼ばれてきた鋼種は 36 キロポンド 毎 平方 インチ で降伏し、これに代わって アメリカ の標準となった 広 フランジ の鋼は 50 で降伏します。60 級の鉄筋は 60 で降伏し、高張力 ボルト は引張で 120 と格付けされます。これらの数値は、ヨーロッパ の 355 や 500 と同じように、アメリカ の構造設計の語彙そのものです。
コンクリート は同じ目盛りを下へたどります。ふつうの構造用の 配合 は 28 日で圧縮 4 キロポンド 毎 平方 インチ に達し、高性能の 配合 は 8 以上に達します。指定された数値は図面にも、配合 設計にも、供試体の試験報告にも載ります。アルミニウム 合金はその中間にあり、よく使う熱処理の材質はおよそ 35 で降伏します。
破壊力学は、この単位を思いがけない向きへ広げます。破壊 靱性 は、1 キロポンド 毎 平方 インチ に 1 インチ の平方根を掛けた形で示されます。奇妙に見えますが次元としては正しく、材料がどれだけ大きな き裂 まで耐えられるかを表します。メートル法 での相当量は メガパスカル に メートル の平方根を掛けたもので、両者の換算には注意が要ります。
メートル法 の世界との関係は、原理としては単純です。1 キロポンド 毎 平方 インチ は 6.895 メガパスカル ですから、50 ksi の鋼は 345 メガパスカル で、60 ksi の鉄筋は 414 メガパスカル で降伏します。二つの流儀の図面を読む人は、この係数をいやでも覚えます。二つの体系が、同じ鋼を違う数値で呼んでいるからです。
名前はときに読み違えられます。ここでいう キロポンド は 1000 ポンド の力であり、輸送の分野で ときに キップ と呼ばれる質量の キロポンド ではありません。この単位が指す圧力は、容器のなかの重さとは何の関わりもありません。ksi を荷重ではなく応力として読めば、この取り違えは起きません。
1 キロポンド 毎 平方 インチ は、1000 ポンド 毎 平方 インチ、およそ 6.895 メガパスカル、およそ 68.95 バール、あるいは およそ 68 気圧に等しくなります。